卒花嫁様レポ  初夏の装花 松濤レストラン様へ ジャスミンの階段装花

一会 岩橋美佳様

今日は素敵なお花をありがとうございました。
理想どおり、いえ!理想以上に素敵な
空間&ブーケ&コサージュでした!

ただ全く自分では写真を撮れず、
早く写真を送ってもらいたい気持ちでいっぱいです。
今はたくさんのお花をもって帰らせていただき
式の余韻に浸っております。
また明日もお忙しいと思いますので、
返信不要でございます。

改めて、今日はありがとうございました。

そんな、感無量となるような、
嬉しいメールをいただいたのは
結婚式を終えられた、わずか数時間後。

シェ松尾松濤レストラン様の階段は、
大人がすれ違うのがやっとというほどのわずかな空間、

でも光が差し込んで劇的に美しい、
その小さな劇的な空間を、
ほんの数時間だけ、

存分に、
花で飾る贅沢。

そして、そのご注文主のお二人から
こうしてお礼の言葉を即日にいただけるなんて

花屋としては、冥利に尽きる、仕事です。

門柱はユリの花で飾り、

ゲストの皆様を香りでお迎えをします。

5月、きらめくような美しい一日の
ある結婚式の装花でした。

私達のような業者にさえ
絶えず気遣かってその場を盛りあげてくださる新郎様と
優しいおっとりとした新婦様。

一生残る、記憶です。




今日は朝からレッスン三昧、
もともとは、ブーケを頼まれたから特訓したい
という、ある殊勝な生徒さんの頼みにより
朝から4回連続でレッスンしておりました。

終わってさすがにくったりですけど、
そういう熱意ある生徒さんに弱い自分。

そうだよ、私もあなたも
今持ってるものには限りがあるから、だからこそ、
もてる限りを、差し出そうじゃないか。

自分が費やした努力は、そのまま自信になって、
どきどきする自分を、ともすればひよりそうな不安な自分を、
根底から支えてくれます。

こつこつと重ねた努力は、誰もそれを奪えない。

要領よく簡単に手にいれたものは
同じく簡単に手から離れていきますが、
地道に努力を重ねて手に入れたものは、
誰かがマネをしようとしてもマネできない。


「ブーケを作るにあたって一番大切なものは、」
と、えらそうに、その生徒さんに演説しております。

ブーケを作るのに一番大事なものは、
自分自身のコンディションです。

いかに自分の気力を保ってピークをそこに持っていけるか。

でも、翻ってみると自分はこんなに卑小な人間なので、
毎回毎週いろんなことがあって、
いつもそれに振り回されたりひっかかったり
もやもやしたりイライラしたり、
でもそういう、つまらないダメダメな自分を支えてくれるのは、
これまでに、自分が賭けたもの全部。

そうして賭けたものがあまりにも大きいので、
うっかりとはそれを捨てられなくって、
やさぐれそうになるんだけど、
やさぐれきれなくて、
結局は、そうして過去の自分が、
今ひよりそうな自分を下支えしてるんだと思う。

この両方の手に持てるものはそんなに大きくはないので、
今の自分にできる精一杯を差し出したら、
たった一度だけ会った新郎新婦さんに、
たった一度だけのその日の花を、
ほめてもらえる。

と、やっと最近分かるようになりました。


私達は、いつも拙い。

だから、精一杯やろう。


つまりそれだけなのかもしれません。



では今日も本当にお疲れ様でした。

 

*この記事は旧ブログから移したものです。